鍼灸師をやっていると、「針をやるのはマッサージより楽だからなの?」と友人などにたまに聞かれるのですが・・・
私の個人的な意見としは、マッサージってそんなの疲れないのです。
体を動かすので体力は多少消耗しますし、オイルマッサージの場合はがっつりと体力を使います。
しかし、精神的な疲労を考えると鍼の方が消耗するように感じます。
刺すだけでしょ?って思われるのですが、とても繊細な世界なので、触って状態を確認しつつ必要なところまで鍼を入れてから変化が起きるかどうかを確認しつつ・・・・・
なんてことを繰り返しているので、精神をすごく集中しているのでしょう。
鍼灸の学校に行くと、マッサージは疲れるからやりたくないとか、鍼なら刺して置いておけばいいだけだから楽なんていう生徒がいますが、そんなことで鍼が効いてくれるならこんなに苦労はしません。
私がこの鍼灸院を完全個室にしているのも同じ理由からなのですが、刺して置いておくだけでスッキリ爽快とはいかないのです。
そこらへんが鍼灸師の腕の差といいますか、きちんと状態を見た上で必要なところに鍼を打っていくというのはとても神経を使うものなのですね。
マッサージをある程度やっているのにまだ指が痛いとかいう人は、骨格があっていない人かグイグイ力だけで押していたり押し方が間違えている人が多いようです。
私は基本的に来た方には鍼をお勧めします。
マッサージだけでも対応はできるのですが、効き方がかなり違うのですね。
だからと言って、楽だからではないのですよ(笑)