知人やお客さん共に、鍼とマッサージって何が違うの?と聞かれることが多々有ります。
みなさん、鍼は痛そうだからマッサージでなんとかなればそれがいいと思っている部分もあるみたいですし、そもそも鍼って良くわからないというのが本音のようです。
鍼にもマッサージにも様々なやり方があり考え方があります。
「指圧の心は母心 押せば命の泉湧く」なんて有名な言葉があるように、指圧により体調に変化を起こすことができるという考え方もあります。
私は、そこらへんの違いは術者側の気持ちの持ちようだと思っています。
一般的に、マッサージと言うのは筋肉に対して表面から変化を起こします。
特に、アメリカやヨーロッパはオイルマッサージが主流であり、日本のように指でドーンと押すみたいな感じではありません。
マッサージにとり硬くなった筋肉を柔らかく戻したり、ストレッチ効果を狙ったりするものも多いのです。
筋肉というのは、緩める時にエネルギーを使います。
例えば、足がつったりする「こむら返りも」意図的に伸ばしてあげないとなかなか治りませんよね?
筋肉は緩めるよりも縮む方が得意なんです。
この、筋肉を緩めるという点では鍼も同じです。
ただし、鍼の場合は直接筋肉に触ります、筋肉に直接鍼を刺すことで筋肉を緩めていくんですね。
じゃぁ、どうして鍼を刺すと筋肉が緩むんでしょうか?
それは・・・・・わかっていないのです。
しかし、緩むということは科学的にもわかっているんです。
そして、マッサージと鍼灸の違いというのは内臓や氣のバランスも整えながら対応できるというのが最大の違いだと思っています。
もちろん、マッサージにも氣の流れを調整するやり方もあるのですが、やはりそこは鍼の方が効きがいいのではないかなと感じています。
鍼は筋肉を緩ませながらも全体的な氣のバランスを見て鍼を打ちます。
どうして腰が痛いのか、肩がこるのかという原因に着目して鍼をします。
そこらへんは様々なやり方があるのですが、「硬いですね、ほぐしましょうね」ではなく、なんで硬くなるのかというところにまで遡ります。
なので、鍼の本領発揮は体調を整えるという方なんです。
胃が痛い、ストレスが溜まっている。。。。
そういうものの根本を緩和するのが鍼のお仕事です。
鍼は腰痛や肩こりにたいする効きがとてもいいので、どうしてもそっちがメインかと思われてしまうのですが・・・
実は違うんですね。
これが鍼とマッサージの一番大きな違いのポイントだと思っています。