先週あった襲撃事件。
あれについては皆様いろんな意見があると思うんですね。
ああいう感じの人を「無敵の人」なんて呼んだりするんですよ。
追い詰められてもう後がないと何をするかわからない人。
今回の場合は宗教に家庭をめちゃくちゃにされたという背景があり、もう自分には何もない、お金も底をつくから今しか機会はないっていう心情があったようです。
さて、この無敵に人になる要素は色々あるんです。
私たち40代の人間は就職氷河期なんて言われていて、バブル経済が崩壊して一気に景気が悪くなり仕事がなくなった。
その10年後くらいには今度はリーマンショックで仕事がなくなった。
さらに最近ではウイルス蔓延によって仕事がなくなった・・・みたいな頑張っても頑張っても報われない人が多かったりするんですよね。
タイトルの多数派と少数派というのは、この日本の中で【場に馴染める人】と【場に馴染めない人】という部分での多数派と少数派ということで書いています。
私も【場に馴染めない】タイプなので、仕事に関してはとても苦労してきました。
この【場に馴染めない】というのは性格的に問題があるとか、人に危害をくわえるということではないんです。
日本人って基本的に「周りと同じ」ということを求めますよね、学校の校則なんて見ているととてもわかりやすいですし、親は子供に「どこどこの子はこうだった」「みんなこうしている」「あなただけしていないのはおかしい」というような教育をしたりします。
私も小学校の同級生に会うと「昔はぬいぐるみが好きだったよね」って言われます、人形じゃなくてぬいぐるみが好きだったんですよ。
でも、ある日父親が「ぬいぐるみなんか持っているから男らしくない子供になるんだ」と言ったらしく、勝手に捨てられたことがあります(記憶が曖昧ですが隠されたのかな)。
その時には父親に憎悪に近い感覚があったことをすんごく覚えているんですが、小さい頃の私にとってぬいぐるみっていうのはとても大事なものであったのと同時に、兄や父親が好きだった機械やラジコンというものには全く興味がなかったんですよ。
でも、「男はこういうものが好きだからぬいぐるみなんておかしい」と言って、兄には好きなラジコンやおもちゃを買っているのに私は何も買ってもらえなかったことを記憶しています。
何もというわけではないのですが、当時飛行機のラジコンなんて数十万円していたのですが(本人たちが自慢げにそう言っていた)、それをいくつも買って遊んでいるのをずるいなーって思いながら見ていました。
ただ、九十九神なんて言葉もあり、人形やぬいぐるみには感情移入をしているからか、ぬいぐるみというものが捨てられるというのは自分の子供を捨てられるのと同じような感情を抱いていたんですね。
「男がたかがぬいぐるみで泣くんじゃない」と言われましたが、『あー、この人にとっては【たかがぬいぐるみ】で、相手が大事なものとかを理解しようとする気持ちは全くなんだな』って子供ながらに思っていました。
でもそういう教育って日本がすごく色濃くて、他の国に行くと意外と違う場合があるんです。
団塊の世代の人たちにそういう傾向がとても強く、その子供たちは結構そういうものに苦しんだという感じが同級生の話でも出てきたりしますよね。
私が20代の頃なんていうのは特にそうで、会社に入ってもサービス残業は当たり前、むしろ残業しない社員は君だけ。
と言われたりして、でも仕事はきちんと時間内に終わらせている。
給料が同じなのに自分の仕事が終わったら仕事を見つけて残業をするのが当たり前、残業こそに意味があると本当に真面目に言われていたのです。
つまり、それに馴染める人が多数派、馴染めない人が少数派っていう感じだったんです。
それで仕事を辞めても「職場じゃなくてお前が悪い」「お前は仕事が続かない」って言われるんですよね。
個人的には、理由がきちんとしているものであればちゃんとそうだねって思えるし、理由がきちんとしていないものを無理矢理やらされるのにすごく苦痛を感じるんです。
社会人ってそんなものだって言われればそうなんですが、そういう事にどうしても耐えられない人っているんです。
それが少数派。
それでは今はどうなのかっていうと、個人でこうやってお店を出していると多数派でいる必要はないんです。
むしろ少数派でいた方が店がうまくいったりするんですよね。
でっかい多数派は別ですよ、マクドナルドみたいなどこでも同じものが買えて美味しいみたいな。
でも、個人経営の店舗なんかは他の店と違うことをしないと差別化できない。
当院がちょっと違うのはそういうスキマなものを組み合わせているっていうのもあります、偶然もあるんですけどね(笑)
じゃぁ、会社員と比べてすごく儲けているのかって言われるとそれはないんですが、少数派が多数派を装って仕事をするということがキッツイのはよくわかっています。
なので、そういう意味ではこうやって自分で店舗をやっているのは幸せなのかなーなんて感じたりもします。