肩関節周囲炎その後 〜 別名【五十肩】 〜 | 中野区東中野の鍼灸院 Five Elements

肩関節周囲炎その後 〜 別名【五十肩】 〜

5月の17日に肩関節周囲炎になりましたというコラムを書きました。

本日はその後について書いていこうと思います。

 

①別名「五十肩」

まずはおさらいから。

肩関節周囲炎とは別名「五十肩」といいます。

ただし、この五十肩というのはかなり都合の良い使い方をされていて、原因不明の方のこりとか痛みを何でもかんでも五十肩と言ってしまう場合があります。

これは一般の方もお医者さんもです。

さらに、また50代ではないからと四十肩という名前まで作ってしまったりもして、この呼び方は収集がつかなくもなってしまっています。

ただし、正式には【肩関節周囲炎】というものが正式名称です。

 

②肩関節周囲炎の判断の仕方

この肩関節周囲炎というものには特徴があります。

特徴がわかっていれば比較的簡単に肩関節周囲炎と気付くことができます。

 

・動かさなければ痛くない

・ある一定の動作をすると痛む

・ある場所に動かすと突然痛くなる

 

このような痛み方を「エンドフィール」っていいます。

例えば多い症状として髪を結ぶ動作、帯を結ぶ動作をしようとするとある場所まで腕を動かした時に痛みでそれ以上曲げられなくなる。

腕をよこにあげて万歳しようとすると、腕が上まで上がらない。

なんて痛み方をするのですが、一定の場所まで動かしても痛くなく、一定のところから痛くなるんです。

つまり「終わり(エンド)に感じる(フィール)」なんですね。

 

③肩関節周囲炎はなんで痛むの?

肩関節周囲炎っていうのは、肩を包んでいる関節包が炎症を起こし硬直(硬くなる)から起きると言われています。

そして、肩関節周囲炎には三つのステップがあり(必ずしも実感できるとは限らない)、これも判断するときの目安になります。

 

第一期

何かのきっかけがあったりなかったりするのですが、肩が結構痛くなります。

ズキズキする場合もあるのですが、安静にしていても寝ている時でも痛かったりします。

この間は肩に炎症がある状態なので炎症期というのですが、安静時痛というのは炎症時の特徴的な痛みなんですね。

まずはこれが肩関節周囲炎の発生段階になります。

 

第二期

安静時の痛みは無くなりますが、やはり痛みがある状態。

そのうち痛みがなくなってきますが、この頃からエンドフィールを感じ始めます。

 

第三期

痛みはなくなるが、エンドフィールがしっかり感じられます。

この頃には炎症はなくなるのですが、炎症によって関節包が硬くなってしまっており、これが痛みを感じる原因になります。

 

④肩関節周囲炎の治しかた

知人にもよく相談されるこの症状。

鍼が効くんですか?と聞かれます。

 

鍼はとてもよく効きます、しかし、鍼だけではダメで個人的なリハビリ(基本的には自分でできる)を組み合わせないと改善しません。

それと、肩関節周囲炎で痛み始めてから時間が経ち過ぎていると回復するまでにかなりの時間がかかります。

途中で諦めずに回復すると信じてやり続けなくてはいけません。

方法は簡単、とにかく動かすこと。

関節包が硬くなってしまっているので、動かしてほぐして行かなくてはいけません。

ただ、動かすと痛いのでみなさん躊躇ってしまうんですね。

 

私も5月はじめくらいにウエイトトレーニングで炎症を起こしてしまいかなりしっかりとした安静時痛が出ました。

すぐには動かさずに、数日して安静時痛が少し落ち着いてからすぐにストレッチを始めました。

熱感が少しあったので、食事後やお風呂の後なんかは氷でしっかりアイシング→ストレッチと言う流れですね。

もちろん動かすと痛いんです、私は筋肉痛などにかなり慣れているのですが、一般の方はこれを動かすのに結構勇気が必要だなと感じていました。

通常、痛みがある時には動かさないほうがいいのですが、この肩関節周囲炎だけは動かさないといけないんです。

1日でも早く動かしておけば、肩関節が硬くならずに済むので回復が早くなります。

そして、私は鍼灸師なので鍼も使います。

 

⑤鍼はどうして肩関節周囲炎に効くのか

肩関節周囲炎に効くと言うか、肩が一時的に動くようになるんです。

以前も書いたのですが、鍼は刺した筋肉が緩むんです、どうしてかはわからないのですが緩むんです。

実はストレッチなどの動かせる範囲を広げるために使ったりもするんです。

それと、炎症を緩和する効果もあるんです。

動かなくなる場所まで自力で動かした後、痛む場所に鍼を刺すと動かせる範囲が一気に広がります。

効果は数日は続くので、その隙にしっかりと動かしていく。

また動きが狭くなってきたら鍼をして動かす。

痛みがある場所には鍼を入れて炎症を取る、しかし、かなり痛む範囲はピンポイントで、ちゃんと傷んでいるところに入れないとあまり効果がないんです。

これらを併用することで、肩関節周囲炎はかなり良くなります。

 

私自身も実際に自分で動きづらいところ、痛みのあるところにしっかりと鍼を入れ、それも毎日のように鍼をすることで1ヶ月も経たずに改善し、現在では9割ほど回復し、ほんの少し痛み(違和感?)が残るところはあれど普通にトレーニングできるようにまでなっています。

やはり、自分で実際に傷んでみないとわからないことって多いんですよね。

今回、かなりしっかりと自分で回復させるためのポイントを把握できたので、ご相談いただいた際には今までよりも対応をしっかりできるようになったのではないかなと実感しています。

 

トレーニングやスポーツをしている人は特に肩関節周囲炎になる可能性が高いので、怪しいなと思ったら相談してくださいね。

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