昨日、仕事の帰りに酉の市に行ってまいりました。
ちょいちょい観に行くのですが、あまり買いたいと思わず今回初めてまともに買いました。
実は熊手って色々買うときのお約束があるらしいんですよね。
値段が書いていないのもそのため。
ただし、昨今では値段が分からないと怖くて買えないために小さいものとかは値段があったりします。
まず、基本的には値段を聞きます。
これで決めたって言うなんとなくの値段のものが例えば1万円って言われたとしますよね。
するとそこから値切るんです、理由なんてなんでも良いんです。
不景気だったのにそんな高いもの買えないとか、ちょっと吹っかけてんじゃないの?とか。
すると、熊手屋もここまでなら負けるとかなんとか言う掛け合いを始めるんです。
これは全て茶番で、値切るのが良いとか悪いとか言う話ではないんです。
で、結局「負けた負けた、8千円で良いよ!」みたいに言うか、「あー、わかったわかった、9千円で買うよ!」みたいになるわけですよ。
8千円で買ったとしたら、2千円をご祝儀で渡すんです、だから結局1万円。
茶番と言われるのはこのせいです。
お互い気持ちよく買うと言うのがお約束。
ちなみに、値切った後の金額が本来の金額なので、毎年少しづつ高いものにしていくと言うのはこの本来の金額の方を高くするって意味らしいですよ。
熊手は基本的に毎年同じ店で買うのがお約束らしい。
なので、去年いくらで買ったかみたいなのをちゃんとわかっているお店などもあり、茶番と言われるのは向こうも今年の大体の金額を知っているからである(笑)
何年も通うと、社名や屋号のついた熊手をあらかじめ作ってあったり注文できたりするらしい。
もちろん、その熊手にその金額の原価があるかっていると無い場合が多い(笑)
しかし、縁起物なので、そこら辺を考えるのも野暮ってものなのです。
今回自分は、買うならあまり盛り上がっていないお店で買おうと思っていました。
で、なんとなく見ていたらあまり品数のないお店があって、一回りして帰ってきたところ「お兄ちゃん戻ってきたね!」と覚えていたんですよね。
まぁ見た目が派手なので(笑)
で、そこで値段を聞いたらやっぱり高いなと思いながらも、買ってみました。
と言うのも、この熊手というものの本来の目的は「買うことで商売繁盛する」と言うのは二番目の理由で、【三方良し】の考え方があるからです。
熊手屋で買うことにより熊手屋が儲かる、すると熊手職人は熊手屋に売れるわけですよね。
で、買った人は商売がうまくいくと言う気持ちになるので、お金を循環させると言う考え方があるからです。
なので、繁盛している熊手屋ではなく、ちょっと売れてなさそうなだと言うお店。
で、今回はちゃんと覚えていて声をかけると言うお商売のやる気があるお店だったので買ってしまったと言うわけです。
こう言うものは「ここだ」と言うインスピレーションが大事だなと思って、ついつい買ってしまったと言うわけですね。
この形が可愛かったのもあって買ってしまいましたが、さて、来年は買うのでしょうか買わないのでしょうか。
買うならまた同じところで買いますね。